お口のケアが体を守る!?
2021年05月26日
はじめまして。
アス横浜歯科クリニック院長の綠野(ミドノ)、歯科衛生士の大貫と申します。
今回、歯科医療という分野に従事している私たちから、患者さんのお口の健康だけでなく、お体全体の健康およびQOL(生活の質)を高めて頂けるよう様々な情報を発信していく場としてブログを更新していくことに致しました。
私たちのグループでは、「最愛のひとを紹介したいクリニックの追求」を医院理念に掲げ、いらっしゃる患者さん一人一人を自分の家族であったらどのような治療をしていくかという考えのもと、治療プランを立て情報提供をしております。どんな些細なお悩みでもご納得されるまで遠慮なくご質問ください。ご自身のお体の事ですので、しっかりとご納得いただき最善のご選択をして頂けるよう、スタッフ一同努力していきます。
ブログ第一回目の今回は、お口の中と全身の関連性について少しお話させて頂きたいと思います。
近年の研究では、お口の中の疾患が全身の病気にまで関与しているとの報告を目にする機会が増えてきています。代表的なものとして歯周病があり、心・血管疾患、糖尿病、早産・低体重児出産、誤嚥性肺炎などの全身疾患と関係⁽¹があるといわれております。
また、口は消化器官の入り口であり、同じ消化器官である腸内細菌とお口の中の細菌が相関性を示しているという報告⁽²や、口腔内の清掃状態が免疫力にまで影響を及ぼしているとの報告⁽³もあります。これらの事からも、お口の中の健康を保つことが全身の健康を保つ第一歩になることが言えると思います。
〇新型コロナウィルス・インフルエンザウィルス感染症予防の口腔清掃の重要性
新型コロナウィルス感染症を考慮し歯科医院への来院をためらっている方もいるのではないでしょうか。しかし口腔ケアは様々な感染症の発症、重症化予防につながるということはご存じですか?
インフルエンザウィルス感染症は口腔ケアの徹底により予防できることは医学的に明らかになっており、新型コロナウィルス感染症においても口腔ケアで発症、重症化予防へ効果がある可能性が高いと報告されてきています。
具体的には口腔ケアによりお口の環境が整っていれば免疫機能が十分に発揮出来るようになります。しかしお口の中の磨き残し(歯垢)や、歯周病菌が多いと、免疫機能を担っているIgAが外部からの悪い菌やウィルスを見逃してしまう可能性が高くなります。口腔ケアを十分に行いIgAの効果を発揮できる環境作りが大切です!
また歯周病を放置し重症化してしまうと、歯周ポケットという深い溝ができてしまい、プラークや舌苔のように細菌の温床ができてしまいます。歯周ポケット形成の原因となる歯周病原細菌は、さまざまな分解酵素を持ち、それを口腔内にまき散らし、ウィルス感染を進めてしまうことも分かってきました。歯周病は虫歯と異なり、自覚症状や痛みが無い為分かりづらい病気です。歯科医院での早期発見、早期治療が必要となります。
感染症予防対策としては手洗いうがいに加えて、毎日の丁寧な歯磨きと、痛みが無くても定期的な歯科医院での専門的なケアが大切だという事を覚えておいてください!
また、アス横浜歯科クリニックでは、虫歯や歯周病原菌に対する根本的なオーダーメイドの予防プログラムである、トータルヘルスプログラム(THP)も取り扱っております。
口臭予防にも高い効果を示しますので是非体験してみてください。
私たちは、高度な感染防止対策を行い、皆さんを受け入れる準備を整えご来院をお待ちしております。
(1. 日本臨床歯周病学会HPより https://www.jacp.net/perio/effect/
(2. The Salivary IgA Flow Rate Is Increased by High Concentrations of Short-Chain Fatty Acids in the Cecum of Rats Ingesting Fructooligosaccharides. Nutrients 2016 Aug 17;8(8)
(3. 日本歯科医師会HPより https://www.jda.or.jp/corona/Oral-care-Immunity.html
https://www.jda.or.jp/corona/Tooth-and-mouth-health.html